愛してる。とか言わないで

本当のことを言うべきか…嘘をついて莉子を安心させてやるか。



俺の中で出た結論は…



「なんかさ…親戚の人が急に倒れて。病院行かなきゃならなくてさ…。親に叩き起こされてそのまま車乗せられて行ったから…連絡する時間なくて」



嘘をつくことだった。



嘘で莉子を守ろうとしたんだ。



だけど結局、嘘は所詮嘘で。



そんなもので一体何が守れるというのだ…



その時の俺は、何もわかってなかったんだ。



「そっか…親戚の人は大丈夫…?」



嘘をついているうしろめたさでまともに莉子の顔を見ることができなかった。



「うん。もう大丈夫だって…」



その時まさか莉子が泣いてるなんて…



気づきもしなかった。