愛してる。とか言わないで

実家に連れて帰る途中、亜美佳はか細い声で言った。


「親には言わないで…」



亜美佳のその言葉に俺はショックを受けた。



「なんで?あいつにこんな酷い目にされたのに…なんでだよ!!」



亜美佳は少し鼻声になりながら、



「親には心配かけたくないの…」



そう呟いた。



亜美佳が中学生の頃、母親が再婚した。



それまで母親が亜美佳を一人で育ててきた。



その母親への想いと、血の繋がらない亜美佳を我が子のようにかわいがってくれている父親への想いだろう…



俺が一緒だと事が大きくなるからと言って、亜美佳は一人で帰って行った。



俺は急いで駅へと戻った。