キスに秘められた大粒の涙

『大丈夫ですか?
あの~』


今度は違う声が聞こえてきた。

聞いたことのない男の声。

それと同時に私の体が揺れる。


え?地震?




私は大慌てで、目を大きく見開いた。


目を開けた直後、まだ視界はぼんやりと薄れている。



『うわぁーびっくりした
しんでんのかと思ったわ』



私の視界がようやくはっきり見えた頃…

私の前には見知らぬ男性が二人。


こっちを向いて、二人とも微笑んでいた。


私は顔を背けながらも体を起こす。