ほころぶ桜の花

「キミをあそこへ返すためだよ」



そう言えば泣くと思った。
喚くと思った。




けど、そうじゃなかった。



「わかってますよ、そんなこと」

「アイツらがいたら面倒くさいからね。なんかうるさいし。僕が無理やり返した方が早いと思って。…さあ、戻りなよ」

「嫌です」



はっきりと、僕の目を見て言った。



「僕が誰だがわかって言ってる?」

「新選組1番組組長、沖田総司」

「なら…僕に逆らったらどうなるかわかってるよね?」



シャキ、と刀を抜いて首に当てる。