目の前に映る銀髪くんは全然悪気を感じていない笑みを浮かべながら頭を横に傾げる。
「じゃあ、一緒に来てもらうよ」
「……えっ……あ、ちょ……ちょっと、待ってください!!」
銀髪くんの手が私の腕を掴もうとした時にちょうどよく、私のポケットが振動する。
藍かもっ!!
ポケットからスマホを取り出してディスプレイを見ると……
"真城 颯汰(マシロ ソウタ)"
と表示されていた。
颯兄だ!!
「もしもし……颯兄?」
通話ボタンをスライドさせて耳に当てると珍しく慌てている颯兄の声が聞こえてきた。
なにか、あったのかな?
「瑚琴!?無事か?怪我は?今、どこだ!?」
うーん……此処、どこだろ?
辺りを見回しても視界に映るのは、大量のバイクに厳つい人達……そして、荒れ果てた大きなビルみたいな建物しか周りにはなかった。
「……うーんと……え!?」
「残念ながら携帯は没収します。……真城颯汰……えっ、瑚琴ちゃんって……真城颯汰の妹!?」

