「……加速するから、振り落とされないようにね?まぁ、焔が囮になってるし大丈夫だと思うけどね~」
「…………っっ!!」
さっきですらもスピード違反の速度なのに……それよりも速くなってとりあえず背中に一生懸命掴まってるのでやっとだった。
パトカーの音と金髪くんの声が聞こえなくなったのを感じてだいぶ離れたんだと……思う。
でも、今度はバイクのエンジンをふかす音や何か硬いもので何かを壊してるような耳障りな音がだんだん大きく聞こえるようになってきた。
少し目を開けると…………嘘!?
な、なにあれ……。
気付いたら私はまた目を閉じていた。
「ほら、瑚琴ちゃん!!ついたよ~僕らの溜まり場という名の倉庫に」
「……りたい……」
バイクも減速していて風を切る音がだんだんなくなって、私の声も聞こえるようになっていた。
「え?」
「……帰りたい……です。……え?」
バイクが止まったと思ったら、目の前の温もりが消えたと思って目を開けると頭に被せられていたヘルメットが取られてしまった。
「帰せないや、ごめんね」

