一方その頃、校庭で。 ―――――――――――――――― 「やっと着いたで、日奈多」 かしゃっとサングラスを外す女の人。 金色に近い茶髪をなびかせて、携帯を見る。 「ちょお遅かったかな」 その女の人は、口紅で赤い口端を上げ、ニッと笑った。 ――――――――――――――――