「夏生!オレンジムース二つ!」 「はーい!」 ドラキュラ日奈多がカウンターに叫ぶ。 「はい!」 あたしがムースを置くと、日奈多はニッと笑って。 「ありがと」 「うんっ!」 普通の会話なのに、胸が熱くなる。 あたしがふふっと笑うと。 「ドクンッ」 「っ!!」 胸が苦しくなり、一瞬息が出来なくなる。 まさか、癌が再発したんじゃ…。