日奈多side 俺には大好きな奴がいる。 「日奈多ーっ!」 ほら、いつだって俺の隣で笑ってくれている。 「夏生ー!速えよー!」 蒼井夏生は俺の彼女。 夏生は昔からいつも元気で、明るくて、お父さんが亡くなってからも笑ってた。 でも俺は知ってるんだ。 静かに泣いてたことを。 そんな姿を見て、俺は“俺が守らなくちゃ”って思った。