足跡の、その先に。




がらっとドアを開けると、見たことない機械が何台もあった。


「っ、はぁっ、くっ」


お医者さんに囲まれて苦しそうにしている夏生。


一瞬、夢かと思った。


夢なら覚めてくれと何度も思った。


「ピッピッピッ」


でも、何度も鼓膜を揺する機械音が「現実」と言う。


「夏生!!」


俺は、周りのお医者さんを押しのけて、夏生のそばに寄った。