「…ふぅ…」

みなさんおはようございます。

私は月野光です。

突然ですが私は目がおかしくなったのでしょうか?

だって目がチカチカするもの。

そして見事なほどに女子が一人もいない。

あっれ~?おっかしいなぁ。

この学校エリート校のはずなんだけどなぁ。

なぜにみんなカラフルヘッドなの?

制服もパンフレットではキチッとしていていかにも勉強できますって感じでがり勉みたいな黒渕眼鏡をチャキッっと掛けていて髪も七三分けで…。

…そんな奴、見たところ一人もいねぇじゃねぇかよ~~!!

…くそ、騙された…。

私、男という生き物が物体にしか見えないくらい大っ嫌いなのに…!

「ギャハハ、マジかよ~!!」

どこからか下品な笑い声が聞こえてきた。

声が聞こえた方を何気なく見ると、私は目が点になった。

なんすか、このピアスの量。

え?何個あんの?両耳合わせて何個ついてんの?

絶対軽く10は超えてる。

その光景はどっからどう見てもまさしく不良校と呼ぶにふさわしい有り様で。

これが不良校か~、と妙なところで感心してしまった。

…こんなとこに私は今日から通うの…?

やってける気がしないんですけどー。

…この学校に通ってる女子生徒かわいそ…。


このときにはバカな私はそんなことしか思わなかった。

まさかその数分後に私の祈りとも言える願いは儚く崩れ去ることになるとは思いもしなかった。

後々私は自分のバカさ加減と甘い考えを本っ当に呪うことになる。