陽人と付き合い出してから、初めての朝がきた。

昨日の出来事が信じられなくて。

夢かと思ってしまうけど、

朝陽人からきたメールで、現実なんだと自然に笑みが出た。


「行ってきまーす」


いつも通りの時間に家を出た。

その瞬間、止まった足。


「おはよ」


だって目の前に

陽人がいたから。


「え…なんで…?」

「一緒に学校行こうと思ってさ。ん」


そう言って手を差し出す。

あたしはまだ理解のできていない頭のまま、

陽人の手に自分の手を重ねた。