今日から私は彼の同居人

食事を終えたあと、私は食器洗いを任され純兄ちゃんはお風呂の用意をすると言ってお風呂場へ向かった。


食器洗いをしているとリビングに置いてある私の携帯電話が鳴ったので食器洗いを中断して電話をとった。


「はい川島です」


〈あ、もしもしお母さんだけど〉


「あーお母さん。無事着いたよ」


〈そうみたいね。さっき純也くんから電話があったわ。一人暮らしの男の人の家に娘を送り込むなんて普通しないけど、純くんは昔からよく知ってるし、しっかりしてるから信頼してるの。あなた純くんによく懐いてたでしょう?〉


「まあ純兄ちゃんとは昔よく遊んでたけど、もう何年も会ってなかったのに突然転がり込んじゃって迷惑じゃないかな」


〈うん、突然お願いしちゃって純くんには申し訳ないわ。でもお願いしたときね、電話口で明るい声で『薫のことは僕に任せてください。お母さんは心配いりませんから』って言ってくれて、もうお母さん涙出そうだったわぁ。〉


「お母さん大袈裟。大学に慣れてきたらバイトも始めるし、純兄ちゃんの負担にならないようにするね」