今日から私は彼の同居人

「顔赤いけどどうしたの?」


「え、いや、みそ汁が熱いだけだよ」


「みそ汁飲んでないじゃん。あ、もしかして」


彼は意地悪そうに微笑む。


「薫、小学生の頃よく『純也にーちゃんのお嫁さんになる』って言ってたっけなあ。それを思い出してたとか?…あれ、図星?」


私はみるみる顔が熱くなるのを感じた。


なんて分かりやすい身体なんだろう。


「あの時はかわいかったなあ。僕をぎゅっと抱きしめながら『お嫁さんになる!』って」


「だーもうやめて!昔の話でしょ!」


「あはは。ごめんごめん。図星と思わなくって」


私は熱の冷めたみそ汁をのどに流し込んだ。