『家燃えた。全焼。ガチ』


私は頭の中でこの3言を何度も反芻する。


「うそでしょ…」


私は高校を卒業し進学することもアパートも決まり、無事に春休みを迎えていた。


その日はこれから離れ離れになってしまう高校の友人たち数人と泊りがけで少し遠くに遊びに出ていた。


ホテルで就寝前、ふと携帯電話を見ると妹の栞からそんなメールが来ていたのだ。


そのメールには続きがあった。


『とりあえずうちらは無事。私とお母さんは和子ばーちゃんちに居候してる。旅行から真っ直ぐ純兄ちゃんのうちに行って。大学そんな遠くない。一戸建てに住んでるから広いよ』


「はぁあ!?」