そして、教室に着いた。




教室の中は、十数人の生徒がいるものの、


まるで誰もいないかのように静かだった。




良かった、良かった。




何も起こらなかった。


平和だった。


きっと、これ以降も何も起こらないよ。




円だって、いつもと同じように接してくれるよ。


そうじゃなかったとしても、きっと無視くらいで済むよ。




と、私がほっとして自分の席に座ろうとしたときだった。




「クス…」




という笑い声と共に、私は硬直してしまった。




私の机には、「バカ」とか「キチガイ」とか「ストーカー」とか、


そんな事がマジックのようなもので書かれていたのだった。