「お、沖本君!」




私は、恐る恐る沖本君に話しかけた。




「……」




しかし、無視されてしまう。




「あ、あのぉ…」


「うっせーな、黙れよ」




そして、沖本君は私に睨むと、


去っていってしまった。




「どうだった?雅ちゃん」




円は、私に駆け寄ってきて、結果を聞いてくる。




「うん…無理だった……」


「そっか……」




残念そうに、円は肩を落とした。




そんな円よりも、私の方がきっと悲しい気持ちになっていると思う。


好きな人に、あんなに冷たく接されるなんて…。




確かに、愛里を殺そうとしてからの何日間かは私からも何とか


話しかけようとして、無視されて、冷たくされて…。


っていうことが何度かあったけど…。