苦くなり続ける思い。




愛里に嫉妬していたあの頃の私の心の色が黒だというなら、


今の私の心は無色だろう。


空ろ。空っぽ。何も無い。無。




それが、私の心なのかもしれない。




それでも、私の心の片隅に、どこか沖本君を好きでい続ける想いが


残っていた。




残っていてはいけないのに。


あってはならないのに。


そんなの、駄目なのに。


禁忌に等しいのに。