-数週間後-




制服の衣替えの季節となった。




次第に、沖本君とも愛里とも、目すら合わなくなっていった。


明らかに、沖本君は私をいないものという風に、思い込もうとしていた。


愛里は、私とすれ違う度、苦しそうな顔をしていた。




私は、胸が苦しかった。


親友だった者に苦い顔をされ、


好きな人にいないものとされたことが…。




とっても、辛かった………。




辛くて、辛くても、


それでも、サッカー部の練習と、桜の木の世話をする沖本君からは


目線を離さなかった。




だけど、沖本君に見つからないように、


遠いところから、ずっと眺めていた……。