-帰宅後-




すっかり帰るのが遅くなってしまった。


といっても、いつもの事だけれど。




私は、自分の部屋まで駆け上がって、ベッドの上に


ぼふんっと音を立てて、倒れこむ。




「はぁ~……今日も一日疲れたぁ~……」




今日も、格好良かったなぁ……。


沖本君………。




私は、枕の下に置いてある、クラスメイトの沖本秀人君の写真を、


うっとり眺める。




これが、私の好きな人……。




誰にも秘密にしてる、私の片想いの相手………。




ちゃんとお話したことはあまりないけれど、


毎日、ちょっと挨拶をするだけで、胸の高鳴りが抑えきれなくって、


こうして写真を見るだけでもドキドキが止まらなくって……。




本当に、大好き。




いつか、実らせたい、この恋を………。