最初で最後の口づけ

死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!!




呪いを込めて、私は愛里の首を絞める。




しかし、その時だった。




キィっと、屋上の扉を開ける音。


そこに立っているのは……私の大好きな……。




「お、沖本君!?」


「あ、愛里!!!大丈夫か!!?」




沖本君は、私を押し退けて、愛里を抱きしめる。


私はズドンッと尻餅をつく。




「愛里、平気か?怪我はないか?」


「う、うん…………」


「よかった…」




沖本君はほっと、安堵の表情を浮かべる。




それはまるで、小さな桜の木が、満開の花を咲かせたときの、


沖本君の表情そのものだった。




そうだ、これが本当の沖本君だ。


これが、私の欲しい沖本君だ。


これが、私の恋する沖本君だ。




その表情を見て、私は思った。