私の好きな人ー……。




それは…。




誰にも秘密。




誰にも言ったことがない。




「雅って、ケチだよね~。


ちょっとくらい、減るもんじゃないんだし、教えてくれてもいいのに」


「私の精神が磨り減っちゃうよ」




放課後のこのやり取りは、最終下校まで続いてゆく。


毎度毎度、愛里はしつこく私の好きな人は誰かと聞くけれど、


私は、愛里といるととても安心する。




だから、愛里とはずっと親友だ。




そう思っていた、その時は………。