最初で最後の口づけ

-数日後-




それから、私は毎日、放課後に沖本君の家の近くを通りかかるようになった。




偶然を装って、「あ、奇遇だね」って沖本君に言って、


沖本君とちょこっとお話をするのが、最高の幸せだった。




今日も私は沖本君の家を前を通りかかる。




「あ、奇遇だね。沖本君。


またまた会っちゃったねぇぇ~」


「あ…あぁ…………」


「最近、愛里とはどぉ?キスまでいったぁ?」


「いや……まだ…………」


「そっかぁ、じゃあ、またねぇえ~」


「き、気をつけろよ…色々と」


「うん、ありがとぉ~!!」



ほら、また沖本君とお話できちゃった。


沖本君、また私の心配してくれた…。




沖本君、本当に大好き………!