-翌日-




私は、目の下が真っ赤に腫れているのにも関わらず、


学校へ行った。




正確には行かされた。


お母さんが、「辛くっても行かなきゃ駄目」ってうるさいから。




正直、来たくはなかった。


愛里にも、沖本君にも会いたくなかった…。




「見て~、あの二人。


超ラブラブだよね~」


「羨ましいぃ~~」




そう囃し立てる女子達の目線の先は、愛里と沖本君だった。




私は、なるべくあの二人の視界に入らないように、


私もあの二人をなるべく視界に入れないように、


遠回りをした。




沖本君の顔を見ることさえも、私の心にナイフを刺すような痛みが


じわじわとやってくるから。