「沖本君、私、沖本君の事が好きなんだよ。




桜の木の世話をする沖本君も、


サッカー頑張る沖本君も、


私の帰りを心配する沖本君も、


私を嫌う沖本君も、


私に冷たくする沖本君も、


私に怯える沖本君も、


騙されて、泣いちゃう沖本君も、


私を殺そうとした沖本君も、


今、こうやって死んじゃった沖本君も。




全部、沖本君なら、大好きなんだよ。


愛しているんだよ」




沖本君の前で、私は、初めて沖本君に告白する。




「沖本君」




でも、返事は聞けない。