「だって、沖本君が私のことを好きって言ったから、


だから私は沖本君と付き合ったんだよ?




もしかしたら、雅が沖本君が私に告白する前に、沖本君に告白しておけば、


沖本君の気持ちは、揺らいだかもしれないんだよ?




それに、事前に私に沖本君が好きなんだって言っておけば、


私だって沖本君と付き合ったりしなかったよ……?」


「そんな……」




愛里……なんでそんな酷い事が言えるの?


私だって、沖本君に気持ち、伝えたかったよ。


想い、届けたかったよ。


願い、叶えたかったよ。




沖本君に告白されたから付き合った……?


違う、愛里が沖本君を奪ったんだ!!!


私から、沖本君を奪った!!!!




「愛里なんて、大嫌い!死んでしまえっ!」




私はそう吐き捨てて、二人きりの教室から出て行った。




親友に「死んでしまえ」なんて言われて、愛里はどんな顔をしていたのだろうか。


走ってその場から逃げた私には、わからなかった。




でも、大切な親友を失ったことだけは、ハッキリとわかった。