「うん、キスしようとしてくる沖本君は、


正直言って、怖い…。


強引だし……だから、無意識に拒んじゃうの…」


「そう…」




そういう事なの…。




結構、沖本君が一方的に好きなのかもしれない。


って、ちょっと思った。




「こ、これで、沖本君とは、もう関わらないでくれる?」


「勿論よぉ」




これも嘘。




「良かった……!」




愛里は、本当に喜んだ、安心した、という表情をしている。




「じゃあ、私、教室に戻るわ」


「う、うん」




そして、私は屋上から出て行った。


と、同時にポケットに入れていた携帯を確認した。