「な、何………?」




今更、何の用だっていうの?


愛里は、私に何をお願いしたいの…?




心拍数が、徐々に上がってゆく。


ドクン、ドクン…と心臓が音を出す。




「もう、沖本君に近づかないで」


「…っ!」




心臓の音が、一気にバクバクと大きくなってゆく。




「沖本君とこれ以上関わったら、雅も沖本君も、


きっと傷つく…。


沖本君と、沖本君のお母さんに、もう関わるなって


言われたと思うけど、雅はそれでも、


沖本君に関わるつもりなんでしょう?」




…。


なんで、愛里はそこまでわかるのだろうか?


確かに、私はさっきまで、どうやったら沖本君の顔が見れるか、


沖本君で私の心が満たせるか、と考えていた。




私の、親友だったから?




「お願いなの、本当に、絶対に関わらないでほしいの!」