沖本君の家に着いた。


私は、沖本君の部屋へと、すぐさま向かっていった。




沖本君の匂い。


この匂いを、私の体いっぱいに染み込ませたい。




服にも、爪にも、皮膚にも、足にも、手にも、顔にも、髪にも。




全部、沖本君の匂いがするようにしたい。




逆に、沖本君に私の匂いを染み込ませたい。




といっても、沖本君に抱きつくことなんか、出来ないから、


この沖本君の布団に、いっぱい私の匂いを染み込ませてあげる。




「ふふっ」




沖本君が眠ったときに、私の香りがするように。




沖本君の服に、爪に、皮膚に、足に、手に、顔に、髪に。




私の匂いがつくように。