-数日後-




いつの間にか、私は学校に行くフリをして、


沖本君の家にこっそり侵入するのが日課となっていた。




いつも、一階の窓が網戸になっているから、


簡単に入ることが出来た。




それに、いつも沖本君の親は、朝はどこかに出掛けていて、


好都合だった。




そして、今日も私は沖本君の家に行く。




「行ってきます」




るんるん気分で、歩く。




そういえば、前に沖本君の家の近くで沖本君を待っていた事が


あったなぁ。


沖本君、いつも私の帰りを心配してくれて。


すっごい嬉しかったなぁ。




でも、もう私の帰りを心配してくれる沖本君は、いない…。