最初で最後の口づけ

階段を上がると、すぐに"秀人の部屋"と書かれた板が


かけられてある、部屋を発見した。


私は、何の躊躇もなく、その扉を開けた。




ここが、沖本君の部屋……。


家のどこよりも、断然、沖本君の匂いが、濃い…。




和風な家だけど、ベッドなんだ…。




私は、思わずベッドにぼふんっと顔を埋める。




「スー……」




良い匂い……。


ずっと、嗅いでいたいよぉ…。




他にも、たくさんのものがある。




あ、沖本君、この小説読んでいたんだ。


私も、買おうかな。




あ!これ、沖本君の小学生のときの卒業アルバムだ!!


へぇ~…沖本君、こんな顔だったんだぁ~。


可愛い~。




ここは、沖本君でいっぱいだ。