「もう、遅いから送るよ」と 手をつなぎながら家路を行く そういえば 「ね、なんで小宮くんの前で手を離したの?」 「…………なんとなく、小宮に悪い気がした」 「あはっ」 「そのウサギもいると、 なんとなく小宮が側にいるような気がして バツが悪い……」 「バッグに入れようか?」 「いや、今日はウサギも一緒に帰ろう」 きっとまた、近いうちに小宮くんと会うだろう その時は甲斐くんが隣にいて あたしは笑っているはずだ