あの日あの時...あの場所で






レジへと向かう私達の背後で、豪が西のキングと対峙していたんだ。


再会まで.....後数分。





「可愛いのを選びましたね?」

話しかけてくれるけど、夏樹はどこか緊張していて。


何かあったのかな?

私はそこまで鈍い訳じゃないから、小さな変化に気付いてしまうんだ。

だけど、夏樹が必死に隠してるのも分かるから、なにも聞かないわよ。


「うん、可愛いでしょ?」


「ええ。それを着て海に行ったら豪の機嫌が悪くなりそうですよ」

フフフ..と楽しげに笑う。


「あ、森岡さん、きっと瑠樹を独り占めしちゃいますね」

桃子がクスリと笑う。


「本当、パラソルの下から出してもらえないかもね?」

もう、梅まで何を言ってるのよ。


「いくらなんでも豪だってそんなことしないってば」

私のお守り役してるだけなのに。


「さて、どうでしょうね?海水浴が楽しみですね」

そんな怪しく微笑まないでよ、夏樹。



レジは少し込んでいて、4人で並んだ。

しばらくして順番が来て、清算を済ませた。



私達の手には今かったばかりの水着が入った紙袋。


このまま、豪達と合流かと思いきや。

「水着に合った上に羽織るパーカーを見てみない?」

と梅の声。


「あ、そうですね。そうしまょう」

いやいや、どうして夏樹が答える。


「あ、私も欲しい。瑠樹行こう」

私の手に抱き着いたのは桃子。



「え...あ、うん」

私は桃子に連れられて、水着売り場の近くのショップへと引きずりこまれた。



夏らしい感じの店内には、水遊びに適した衣類が沢山置かれていた。