あの日あの時...あの場所で







あの日、声をかけてくれたことを、心から感謝した。

私利私欲で近付いてこなかった貴重な友達。


18歳を目前にそんな友達と巡り会えるなんて
、私はラッキーだったと思う。



「瑠樹、しんどくねぇか?」

豪が私の顔を覗き込む。


「えっ?大丈夫だよ。」


「今日は日傘がねぇから、熱中症に気を付けろよ」

ああ、そっか、いつも通学には日傘使ってるもんね。


「ありがと、豪」

いつも心配してくれて。


「目的地に着いたら、先ず始めに水分補給ね?」

と言った梅に、


「おっ!それええやん」

と大翔が賛同する。


「私、パフェ食べたいな」

桃子がパフェを、思い浮かべながら幸せそうに笑う。


「あ、私も食べたい」

スイーツには食いついちゃう。


「食っても良いけど。目的忘れんなよ?」


「忘れないってば」

豪を見上げた。



「なら良いけどな?」

ふっと口元を上げた豪。

こうやって、マジマジ見ると豪ってば綺麗だよね?


女の子達がキャーキャー騒ぐのも無理ないかも。


「ん?俺の顔に何かついてるか?」

と傾げた首筋が自棄に色っぽいし。

なんか、負けた気がする。


「なんでもな~い。もうすぐ着くかな?」

今から行く所は、初めての場所だからワクワクするんだよ。


「ほら、もう見えてんだろ」

豪の指差す先には大きな建物があって、その建物の手前には英語で書かれた大きな看板設置されていた。


「えっ?あれなの?」

とても大きくてビックリしたし。

スーパーって言うよりは、別の何かが思い浮かぶ。


「複合型スーパーとか言うけど、ちょっとしたテーマパークっぽいとか思ったでしょ?」

私の思ってたことを言い当てた梅。


「梅はエスパーね?」

と笑ったら、

「桃子も初めて来た時に同じようなこと言ってたのよ」

と教えてくれた。


「だって、思うよね?」

桃子の言葉に頷いた。

「うん、思う」

だって、凄く大きいんだよ?



「ったく、ガキんちょだな?瑠樹は」


「ん、もう、頭押さえないでよ、豪」


ジタバタする私を豪は優しい瞳で見下ろす。


「ほら、文句言ってないで歩け、あと少しだ」

繋いだ手をキュッと握った豪の手は、いつもよりも少しだけ温かかった。