あの日あの時...あの場所で








外のメンバーの男の子が、水の入ったグラスを持ってきてくれる。


因みに彼は茶髪君。


「どうぞ」


「ありがとう」

この人達親切だなぁ。


でも、こんなに至れり尽くせりで良いのかな?

しかも名前も知らない人達なのに。


なんとなく豪を見た。



「後で皆集まったら紹介してやる」

と優しく微笑まれた。


豪はエスパーみたい。



ほどなくして、私と豪の頼んでた料理はオレンジ君が運んできてくれた。


その後、ヤンキー君達もテーブルにつくと思い思いの料理を食べ始めた。




「食いながらで良いから聞いてくれ」


豪の言葉にヤンキー君達の視線が集まる。


「こいつは瑠樹、咲留さんの秘蔵の妹だ。俺はこいつの番犬を咲留さんに任された。だから、お前達もそのつもりでいてくれ」


「「「「はい」」」」

全員が気持ちのいい返事を返す。



「万が一、こいつに何かが在ったら源次さんやうちの兄貴も出てくるから面倒臭せぇことになる。ま、俺もこいつを全力で守るつもりだけどな?」

お前達も目を光らせてくれ、と付け足した豪。


「もちろんですよ。あ、俺は学(マナブ)です」

自己紹介してくれたのはオレンジ君。


「俺は東吾(トウゴ)です」

さっき、水を持ってきてくれた子。


次々と皆挨拶してくれる。


沢山居すぎて、正直一度に覚えられそうにない。



「瑠樹です、仲良くしてね」

私も自己紹介しておこう。



「あ、初めに言っとくが、こいつを手に入れようとか思うなよ」

豪、睨みすぎだってば、皆顔が青くなってるから。


「豪、心配しなくても私なんて狙わないよ。咲留みたいな煩いお兄ちゃん居るのに」

クスクス笑って、オムライスをスプーンで掬って口に放り込んだ。




「...お前、天然だな」

なに?その憐れみの視線は。


「へっ?どう言う意味?」

首を傾けたら、


「気にしなくていい。しっかり噛んで食えよ」

と頭をポンポンとされた。


ん?なに?

ま、いっか、オムライス、美味しいし。







私と豪が居なくなって、その場にいたメンバーが『豪さん苦労するな』と言ってたなんて知らない。