頑張ろう。
こうやって、咲留が応援してくれる。
私は食事を再開させる。
モヤモヤ考えてても始まらない。
もう後戻りは出来ないんだから。
柊にぶつかってやる。
あの頃逃げたから。
今度は逃げない。
大好きなピザを頬張りながら決意を新たにした。
「ん、じゃ、行ってこい」
複合スーパーの地下駐車場。
咲留は後部座席の窓を開けて私を見る。
「ん。行ってくるね」
私は笑顔で手を振ると、咲留の乗る車に背を向けて歩き出す。
圭吾との約束は地下駐車場のBエリアの10番周辺。
目立たない白い日本車で迎えに来てくれる手はずになってる。
私は手に持ってた鍔の大きな麦わら帽子を被る。
これで顔ばれはしないと思う。
ここには南の皆も来るから、西と接触してるのを見られるのは不味いからね。
豪にはパパと出掛けると伝えてある。
嘘をつくのは心苦しかったけど、柊に会いに行くなんて言えなかった。
私を好きだと言ってくれた豪。
今の私はそんな彼に何一つ答えることは出来ないけれど。
柊と向き合う事が出来たら、落ち着いて考えようと思ってる。
豪に恋愛感情を抱いてる訳じゃないけど、豪が言うように男として彼を見てからじゃないと何も返せないと思うから。
カツンカツン...人気の少ない地下駐車場にサンダルのヒールの音が響く。
柱に書かれてるアルファベットとナンバーを確認してく。
咲留と別れたのはAエリアだったから、Bはすぐそこだ。



