あの日あの時...あの場所で








「明日、行くんだな?」

ピザをかじりながらこちらを見た咲留。


「...うん。お昼に複合スーパーて待ち合わせてる」

圭吾が地下駐車場に迎えに来てくれるはずだ。


「分かった。なら送ってく」

咲留はポテトフライに手を伸ばしながら微笑んだ。


「ありがと」

やっぱり良いお兄ちゃんだよね。

シスコンなのがたまにきずだけど。


体調不慮を起こして学校を早退して私を心配して、咲留はうちに泊まり込んでる。


過保護なのは昔から変わんないね。


だけど、私を無理矢理縛り付ける事もしないから、咲留の側は居心地が良いんだ。

こんな風に思ってることは言ってやらないけど。


咲留が調子に乗ると大変なことになるからね。





「柊としっかり話してこいよ。周りのしがらみなんて気にしなくて良いから。お前の選ぶ道を俺は応援するぞ」

そう言って私を見る咲留の瞳は優しい。


「.....」

だからこそ、頷けない。

きっと私がどんなことを選ぼうと、咲留は味方で居てくれる。

自分がどんな立場になったとしても。

私の盾になってくれるつもりだから。



「瑠樹は十分苦しんできたからな。今度は幸せになる道を選んだら良いんだ」


「...いつもありがとうね」

ニコッと笑ったら、


「瑠樹に改まってお礼言われるとか照れる」

お兄ちゃんの顔をしてた咲留はその顔を嬉しそうに破顔させた。