あの日あの時...あの場所で






豪を傷付ける事になっても、私は柊と会って良いの?


「誰も傷付かない方法を知りたいよ」

心からの声だった。


「恋愛において、それはねぇな。だから、難しく考えんな。瑠樹は瑠樹の思うようにやればいい。俺は何があってもお前の味方だからな」

良し良しと子供扱いされる。


「...私のやりたいように?」

「ああ。誰もお前を責めやしねぇよ。もし、そんな奴がいたら、俺がぶっ飛ばしてやる」

拳を握った咲留に少しだけ気持ちが和らいだ。



「柊に会いに行くよ。じゃないと何も始まんない」

真実を知ったのに、そのままになんてしてられない。

柊の本当の気持ちが知りたいよ。



「ああ。行ってこい」

咲留はいつも私の背中を押してくれるね。


こんな風に私を支えてくれる咲留が凄く大切だよ。



「ん。行く。連絡を取って会いに行く」

「それでいい。豪の事は柊と話してからで良い。あれもこれも一度に出来るわけねぇんだからよ」

そうだ、咲留の言う通りだ。


一つずつ片付けよう。

今、目の前にある課題をクリアしなきゃね。


咲留のお陰で気持ちが軽くなった。

単純だと言われるかもしれないけど。


私は昔から、こんな風に咲留に支えられてきたんだ。



大好きだよ、咲留。


口にはしないけど、最高のお兄ちゃんだと胸を張って思えるよ。







「良し、良い顔になったな。ほら、さっさと喰っちまえ」

「うん」

蓮華を持って食事を再会させる。


「何をするにも体力を戻さねぇとな」

「...うん。早く元気になる」

「おう。飯食って寝て。それからがんばれ」

咲留の優しい微笑みに胸が温かくなった。


今は元気にならなきゃ。

そうして、会いに行くよ、柊。


二人で過去と決別しよう。


お互いに前を向いて進むために.....。