あの日あの時...あの場所で





なんとなく向けた視線、窓際の一番後ろの席に威圧感バリバリで座ってる男の子を発見。

大きな人、咲留も大きいけどそれ以上だ。


綺麗な顔をしてる彼は、教室の中に居る他の誰とも、違う雰囲気を醸し出していた。


不意に彼がこちらに向けた視線、引き込まれそうな色気のある瞳に驚いた。



「瑠樹、大丈夫か?緊張してんのか?」

咲留が顔を覗き込んで私の頭を撫でてきた。

あらら、ぼんやりし過ぎた。


「寂しいんやったら、俺も一緒に授業受けてもええで?」

なぜ?その思考に至ったの...源次。


「俺の膝の上で勉強するか?」

するわけねぇ!


抱っこしようと手を伸ばしてくるちぃ君の手を避ける。



「あ、俺も一緒に勉強する。」

手を上げてそれを主張する意味が分かんないのよ、健。



「4人ともいい加減に帰ってくれない?迷惑なんだけど?」

そろそろウザいし。

皆だって、大学があるんだから、帰ってよね。

どれだけ授業を妨害するつもりだ。



私を見てこそこそと話しだした女子を見て溜め息をつく。

ま、分かってた反応だけどね?


咲留達に偉そうに言う私に嫌悪感を向けてくるのは。

この4人、無駄に顔が良いからファンもいるだろうね。


もちろん、この教室の中にもね。


ほら、その証拠に嫉妬にまみれた視線が刺さってくるもの。



「なんなの?あのこ!」

「ちょっと、可愛いからってさ」

「いい気になってんな」

あぁ、女の子って面倒臭い。


ざわめきは大きくなる。



ガタンと椅子の引く音が鳴り、バンと机を叩く音がした。


そして次の瞬間に聞こえたのは身の毛もよだつ引くい声。


「てめぇら煩せぇ、黙ってろ」

窓際の大きな彼だ。


教室の中が一瞬にして静まり返る。


カタカタと震える子さえいる。


あぁ、この教室を支配してるのは彼だ。


支配者の彼には誰一人逆らえないんだ。



黒髪に金メッシュの彼はズンズンと歩いてこちらへとやってくる。



えっ?一発触発な感じ?


ピリピリとした空気に少しだけ緊張した。