あの日あの時...あの場所で







晒し者の大名行列は、一躍学校の噂の的になった。


きっと、ツイートされてる。


スマホを握る生徒達を見て思う。


こんな派手な登場は望んでいないのだけど、もう後の祭りだ。


私の望む静かな学園生活はもう望めない。


今日の事はパパにチクッてやると心に決めた。


咲留はパパにお小言を貰えば良いんだ。


繋がれた手の先を見て思った。




階段を上がり三階に到着すると、三年生の部屋が現れた。


ドアの上に据えられたプレートには数字とアルファベットが書かれてる。


3-A 3-B 3-C...と続いていく。



授業が始まってるはずの教室の窓からも、顔を出してこちらを見る三年生の姿が。


受験生は勉強したらどうかな?



ざわざわ、ひそひそ、煩いし。



「転校生、奥野先生のクラスなんだな?」

「うわぁ、外人?」

「めちゃくちゃ、可愛くねぇ?」

「源次さん達の知り合いかよ」


ヤンキーチックの男の子達の声に一早く反応したのは咲留。



「てめぇら、うちの妹に手を出したら殺すからな」

般若の様な顔で睨み付けてるし。


「「「「は、はい」」」」

声を揃えて頷いた男の子達は、完全に萎縮した。

咲留、殺気出しすぎだし。

流れる微妙な空気。


窓から顔を出してた人達は、遠慮がちにこちらを見ていて、咲留を気にするなら見なきゃ良いのにね?


「そう言う事やから、女も男も瑠樹には手ぇ出したらあかんで?死ぬより怖い思いすることになるさかい」

源次の馬鹿!なに、便乗してんのよ。



「そうそう、可愛い瑠樹は俺達のお姫様だからねぇ」

甘いマスクで微笑むと、ちぃ君は私の頭を撫でた。


「瑠樹に用事のある時は、俺達通してねぇ」

ひらひらと手を振る健。


マネージャーか!と突っ込みたかった。



「クハハ...お前達牽制しすぎでしょ?」

奥野先生も笑ってる場合じゃないからね。


部外者の横暴を止めなさいよ。



もう、なんだか、凄く頭が痛くなってきたよ。