あの日あの時...あの場所で









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手紙を手渡したって晴美から連絡来てたし、後は祈るだけか。

モヤモヤする気持ちと焦る気持ちが交差する。


溜まり場のソファーに座ったまま銜えた煙草に火を着けた。

少しは落ち着こう。



隣のソファーでは、キングが腕組みして眠ってる。

昨日の夜も遅くまで暴れてたもんな。

最近、女を止めたのは良いけどストレス発散に夜の街で暴れてくれるから後始末が面倒臭い。


うちの幹部である千林唯(センバヤシユイ)と仲道玲二(ナミチレイジ)も珍しくこの部屋に揃ってる。


因みに唯は可愛い名前に似合わず身長180センチのガタイのがっしりとした厳つい男。

スポーツ刈りに近いソフトモヒカンの髪が厳つさを増強させてるのは間違いないと思う。


玲二の方はチャラいこの一言に尽きる。

南の甲斐大翔に匹敵すると思う。

茶髪に長めの髪に揺るフワパーマをかけてる。

顔は可愛い系だともっぱら囁かれてる。


二人で床にひいたラグに座って、大型テレビでゲーム中。

まったく、俺の気も知らないで呑気なもんだよ。


まぁ、狼姫の事を知ってるのは俺だけだから仕方ないんだけどね。



つうか、電話鳴れ!

テーブルに置きっぱなしのスマホに念じた。  


吐き出した紫煙がゆっくりと立ち上っていく。

ゆらゆらと揺れる白いそれ。

視線の先でそれの先頭を追いかけていた時だった。


俺のスマホがけたたましくなったのは。


慌てて煙草を消してスマホを手に取る。

不振がられないようにしないとダメなのに、この時ばかりはそんなの気にしてらんなかった。


手に取ったスマホには登録されてない番号が表示されていて。

思わず息を飲んだ。

もしかしたら、お姫様からかも。


ドキドキと激しくなる動悸。


玲二と唯が不思議そうに振り返って俺を見てたけど構うもんか。


キングにだけ意識を向けた。

まだ、キングには気づかれちゃ困る。


さっきと変わらない姿勢のキングを見て胸を撫で下ろす。


さぁ、切れないうちにスマホをタップしないと。

震える指で画面をタップした。