あの日あの時...あの場所で






なんとなく照明に透かしてみた。


ま、中身が見える訳なんてないんだけどね?

やってみたかった。


見る、見ない、見る、見ない。

封筒の隅を持って左右に振ってみる。


カサッと中身の片寄る音がした。


読むのが恐い。

私の直感が嫌な予感を知らせてくれる。


読んでしまったらきっと見過ごせない。


だけど...本当は決まってる。

悩んでるけど決まってる。


この手紙を読むことは。


これを小西さんに託してくれた圭吾の思いを踏みにじるなんて所詮出来ないんだ。


大きく深呼吸してから、両手で手紙を掴んで封を開けた。

中には一枚の便箋。

これを手に取ればもう引き返せない。