チャイムが鳴る。
ざわざわと騒がしかった生徒達は教室へと向かう。
私達に視線を向けていた女子達も名残惜しそうに豪に視線を向けながらも教室へと入っていく。
静かになった廊下を豪に手を引かれて歩く。
「瑠樹の連れに聞いた時は焦った」
豪の声が降ってくる。
「..勝手に行動してごめん」
すぐに終わると判断して勝手に行動したのはやっぱダメだよね。
結局、豪達に心配かけて行動を起こさせる事になった。
「今回は何もなかったから良いけど。知らねぇ奴に勝手についてくな」
子供に言い聞かせる様に頭をグリグリされる。
「...うん」
そう言われたら軽率な行動だったと思う。
彼女から悪意を感じなかったとは言え、二人っきりになったのは不味かったかな。
「お前に何かあったら俺は正気じゃいらんねぇ。だから無茶すんな」
心配そうに私を見下ろす豪に申し訳ない気持ちになる。
私が軽い気持ちだったから余計に。
こんな顔を豪にさせたかった訳じゃない。
「これからは気を付けるね」
豪を見上げて微笑む。
私が考えるよりも、私の行動は彼らに大きな影響を与えてしまうようだ。
心に刻み込む。
軽率な行動を控えなきゃいけないと。
これが後に私を苦しめる事になるなんて思いもしないで。



