目的の場所へと到着した俺達は、チラチラとこちらに視線を向けてくる女の子達の間をすり抜けながら建物の中へと入った。
「どこ行きてぇんだよ?人が多くてウザくてしかたねぇ」
不機嫌に明後日の方向を向きながら聞いてくるキング。
人の多さと視線に、完全にご立腹だな。
「あ...えっと二階のサーフショップに行く」
咄嗟に頭に浮かんだ店を行ってみた。
ヒッキーのキングを連れ出したかっただけで、別に目的なんて無かったしね。
この時の俺の思い付きを俺は自分で誉めてやろうと思える事が、この後に起こるんだ。
きっと、ツキは俺に向いてる。
混雑するフロアーを抜けて、二階へのエレベーターを目指す。
客達は、突然のキングの来訪に騒ぎだす。
ほんと、有名なのも良し悪しだよな。
俺とキングは、向けられる視線を無視して足早に歩く。
道すがら、ディスプレイされてる服が気になって二軒ほど服屋に立ち寄った。
その度に面倒臭そうに舌打ちされたのは言うまでもない。
ショップバッグを手に二階へと上がった俺達は、思いもよらない出会いをすることになるんだ。



