あの日あの時...あの場所で






俺達が引き継ぐにはやらなきゃならねぇことが山積みだった。


源治さん達世代の人達への挨拶が一番厄介で、あの人達に合わせるとどうしてもおそい時間になっちまって、寝る時間を削る事になってる。

だけど、筋を通さなきゃあの場所は譲ってもらえねぇし、認めても貰えねぇ。


覚悟とやる気と気合いで、いまはそれを乗り切ろうとしてる。


憧れてたあの場所を手に入れる為に、俺も夏樹も今は居ねぇ大翔も駆けずり回ってる。


だから、この所三人揃って寝不足だ。



ま、明け方から少し眠ってはいるんだけどな。


どうしても日中にうとうとしちまう。


おかげで、回らねぇ頭で余計なことも考えちまうんだろうけどな。



「眠いなら、少し眠って良いよ」

瑠樹がポンポンと自分の膝を叩く。


「...ああ、そうする」

せっかくのチャンスは逃がさねぇ。


俺は口角をクイッと上げて、瑠樹の膝へと頭を乗せた。


柔らかくて温かい瑠樹の膝に欲情しそうになる。


ダメだダメだ.....無心だ。


目を瞑って腕を組むと小さく数回深呼吸をした。


「おやすみなさい」

瑠樹の愛らしい声に、


「...ああ」

と返して、俺は眠りへと誘われる。


本当なら膝枕を堪能する所だが、マジで眠かった。


瑠樹の温もりに誘われるように意識は途切れた。





「羨ましいですね」

と微笑ましそうにこちらを見て微笑む夏樹と、


「いつも、お疲れなんだね」

俺の髪を撫でる瑠樹の会話なんて俺には届いていなかった。




豪side.end

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