あの日あの時...あの場所で






倉庫の中へと入ると、二階の幹部室へと迷いなく向かった豪。


手を引かれてる私も必然的に向かうわけで。


ドアを開けて中に入れば、そのには皆が集結してて。


「瑠樹~だいじょうぶだったかぁ?」

と叫びながら抱き付いてきたのは、間違いなく咲留。


「..ひゃっ..」

後ろへ倒れそうになって焦った。

豪が繋いでいた手を引っ張ってくれたので、倒れずに済んだ。



「はぁ...咲留さん。瑠樹が潰れます」

豪は呆れた顔で咲留を諌めてくれる。



「あ...おぉ、悪い悪い瑠樹。心配しすぎてついな」

よしよしと私の頭を撫でながら、咲留は私を抱き上げた。


いやいや...だから、私は人形じゃないんだってば。


それに頬を寄せてすりすりするのを止めて欲しい。



「咲留、早よ座り。そんなドアの側で遊んでる場合やないで」

いつのも一人掛けのソファーに座った源治が苦笑でこちらを見てた。



「あ、おう」

咲留はそう言うと私を抱っこしたままソファーへと向かって歩き出す。


豪と繋いでた手は自然と離れていく。

少しだけ名残惜しかった。



豪は私達とは反対のソファーへと歩いていく。

そこには夏樹や大翔の姿もあって。


今日は何の集会だ?と思った。



「お帰り。瑠樹」

咲留に連れられてソファーに座ったわたしに声を掛けてくれたのはちぃ君で。


「ただいま、ちぃ君」

と笑顔で返した。


「豪が血相変えて出ていくからなにごとかと思ったけど、ナニもなくてよかったね」

ちぃ君の隣に居た健がそう言って微笑んだ。


「...へっ?」

どう言うこと。

豪はここに居たのに、わざわざ迎えに来てくれたって事?

対面のソファーに座る豪へと視線を向けた。



「警護の連中から瑠樹の様子が可笑しいって連絡入った途端に、飛び出していったんやで?」

と教えてくれたのは大翔。


「余計な事言ってんな、大翔」

豪は低い声で大翔を威嚇すると、照れ臭そうにそっぽを向いた。

用があってここに居たはずだよね?


それなのに、私を迎えに来てくれたなんて、本当ごめん。

迷惑をかけちゃったなぁ。