あの日あの時...あの場所で









夏樹が言ったように、校門を出た私達の後方に付かず離れずで護衛の男の子が三名ついてきた。


暑い中、迷惑かけて悪いな?と思いながらもカフェへと向かった。


楓達の言ってたカフェは、ケーキフェアーの影響か行列が出来ていて、私達は今、その列に並んでる。



「しかし、暑いわねぇ」

太陽を遮るように手を顔の前にかざした梅。


「夏真っ盛りだもんね」

桃子がうんうんと頷いて額の汗を拭う。


「入る?」

とお気に入りの黒い日傘を傾ける。

一人だけ日傘ってのも悪い気がするし。
  

「良いのよ。瑠樹は私達より肌が白いんだからちゃんと日除けしておかなきゃね」

首を左右に振った梅は優しく微笑んでくれる。


「だよね。私達の事は気にしないで、瑠樹ちゃん。元々色黒だから」

と楓の言葉に、


「色黒なのは楓だけでしょ?一緒にしないでよ」

と桃子が笑った。


確かにギャルな楓だけが小麦色の肌をしてる。


「むうぅ...桃子の私の扱いが最近雑だ」

唇を尖らせる楓。


「雑になる桃子の気持ちも分からなくもないけどね?」

と意地悪く口角を上げた梅。


「もう!梅まで苛めるぅ」

と叫んだ楓に、


「冗談よ」

と腹黒い笑みを浮かべた梅に笑えた。


ちょっとは、本気が混じってた気がするのは私だけだろうか?


「もう、梅!」

飛びかかっていく楓と、

「単純」

と楓を見て笑う桃子。


梅はさらりと楓を避けて涼しい顔してるし。



三人は何だかんだ言って仲が良いよね。


時々羨ましくなる。



「瑠樹、どうして笑ってるの?」

あら、三人を見てたら自然と笑ってたし。


「三人は仲良しだなって思ってね。楽しくなった」

「そこに、瑠樹も入ってるでしょ。」

と微笑む桃子。


「そおだよぉ。」

と笑顔を向けてくれる楓。


「ほんとよ。他人事みたいに言ってないで仲間に入りなさいよ」

と然り気無く誘ってくれる梅。


彼女達と友達になれたことを、本当に良かったと思えた。



「うん、仲間に入れてね」

フフフと笑った私に三人は迷い無く頷いてくれた。


心が凄く温かくなったよ、ありがとう。