「...強がってる様に見えるけど、お姫様の事、気になってるんだろ?」
圭吾は鋭い。
「んな訳ねぇ。あんな女気になんてなってねぇよ」
俺はあいつに会う資格はねぇ。
「そんな切ない顔して言われても説得力ないよ。二人の間に何があったのかは知らないけど...。昨日の二人の顔は互いに意識しあってる様に見えた」
うぜぇな、圭吾はこう言う勘だけは良いんだよな。
「気のせいだろ」
今の俺は瑠樹を苦しませるだけの存在だ。
なのに、わざわざ会いに行くなんて真似出来るかよ。
心の中を見透かされたくなくて、圭吾から視線を逸らして遠くを見つめた。
「キング...いや、柊。お前を押し止めるのは何か知らないけど。欲しいものは欲しいって言えば良いんだよ。辛そうに顔を歪めて苦しむぐらいなら我が儘になれよ」
力強い声につられるように視線を戻せば、そこには親友の顔をした圭吾が居た。
「...何も知らねぇから言えるんだ」
苦しげにそう吐き出す。
瑠樹と俺の事を、こいつに話した事なんて一度も無い。
どれだけ、俺が苦しんだかも知らねぇ。
「ああ、そうだよ。知るわけない。柊が何も教えてくれないんだからな」
圭吾は怒りを露にしていた。
こいつがこんなに俺に向かって牙を向いたことなんて無かったよな?
「...っ..」
「柊は初めから一線を引いてた。どんなに仲良くなってもどんなに側にいてもそれは変わらなかった。いつも一人で孤独な目をしてたよね?俺はそんなに頼りない?柊が心を開けないほどに」
テーブルの上に乗ってた圭吾の拳は微かに震えてた。
「...圭吾」
「たまには頼ってよ。俺達親友だろ?仲間だろ?何もかも一人で背負い混む事はないんだよ」
圭吾にまで、こんな悲しい顔をさせて俺は何をやってるんだろうな?
こいつは、いつも側にいて支えてきてくれた奴なのに。
俺がドン底まで落ち無かったのは、こいつの存在があったからなのにな。
この三年....一人で抱えてきたモノを聞いてもらっても良いんだろうか?
一人ではもうどうして良いか分からねぇんだよ。
瑠樹と再会して、俺の決意なんて崩れたんだ。
それを自覚することが凄く怖かった。
「圭吾、一緒に考えてくれるか?」
「当たり前だろ」
うっすらと涙の浮かんだ瞳で頷いてくれたこいつなら、話してみようと思った。
さぁ、この三年誰にも言えなかった真実を聞いてくれ。
柊side.end
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