あの日あの時...あの場所で









「ガキで結構!青い海みたら、子供にだって戻る」

うん、いいもん。


豪に背を向けて窓へと張り付く。


青い海、青い空、白い砂浜、興奮せずにいられますかって。

広がるパノラマに胸を弾ませた。


お陰で、さっきまでウジウジしてた気持ちは消えてくれた.....はず。



海岸線を走る車は、私達を乗せて滑るように進む。


窓に張り付く私に豪の笑いを含んだ吐息が聞こえたけど、もう構ってやらなかった。


今はこの開放的な景色を見ていたかったから。



だから、豪が子供みたいにはしゃぐ私の背中を見て、安心した様に顔を緩ませたことを知らない。


豪はいつも私を見守っていてくれた。


そう....本当にどんな時もね。



それに気付くのはずっと先の未来。