あの日あの時...あの場所で












どんなに泣いても、次の日はやって来る。


鳥のさえずりと共に目覚めれば、部屋の掛け時計は朝の5時を指していて。


泣き過ぎませいか瞼が異様に重たくて、気だるい体を頑張って起こすとベッドから降りた。



「うわっ...顔が浮腫んでる」

ドレッサーの鏡に映る私は、凄く情けない顔になってる。



このままじゃダメだなぁ。

頭も思うように動いてくれないし。


熱いシャワーでも浴びて体を活性化させよう。 

部屋を出てバスルームへ向かった。



少し熱い目のお湯を頭から被ると、寝起きの惚けた頭は活性化していく。


昨日は、泣きながらも今日の準備をやり遂げた。

部屋には昨日積めた海水浴とお泊まりのセットが用意されている。


なかなか、自分でも頑張ったと思う。


その後は、いつ泣きつかれて寝てしまったのか分からないけど、気がついたら朝だった。


ほんと、私何してたんだろ?


悲しいの再会から一夜明けて、随分と気持ちも落ち着いたように思う。

昨日は混乱してしまったけれど、今は心穏やかだ。

あんなに泣いたから...嫌なモノが全部流れていっちゃったのかもしれないね。

そうだったらいいのに.....。


私はもう彼に惑わされたくない。

もう会わない。

それで良いんだ。


心の奥が軋むのを無視した。




さぁ豪が迎えに来るまでに、朝の準備をしないとね。

顔を洗顔して、頭を洗って、体を洗う。

豪ってば、ああ見えて五分間行動だからね。

いつも待ち合わせより早く来ちゃうから、私も急がなきゃ。


ボーッとシャワーを浴びてる時間なんてない。



手早くシャワーを済ませた私はワンショルダーの水色やTシャツとデニムのハーフパンツに着替えた私は、濡れたままの髪をドライヤーで乾かすと日焼け止めを塗って薄く化粧した。


それから自慢の長い髪を後ろで1つに括るとお団子を作った。

可愛らしいバレッタでそれを止めて出来上がり。

夏の日差しでベタつく海水浴にはもってこいの髪型がだと思う。


首筋に汗で張り付いた髪は凄く気持ち悪いもんね。




ピンポーン


全てを終えた所でチャイムが鳴った。

ドレッサーの前に座ったままで、掛け時計を、見上げれば約束の時間の15分前。


フフ..豪は相変わらず早いなぁ。


ドレッサーの上に置いてあったポーチを袈裟懸けにして、用意してあった荷物の入った鞄を手に持って部屋を出た。